Kameno external storage

由無し事をたまに綴るブログです。

オンライン決済 (webpay) のエラーが解決されるまで

チリではwebpayというオンライン決済が普及していて、公共料金等をインターネット越しに支払えます。コロナ禍で外出制限がかかる中、webpayを便利に活用していたのですが、2020年11月末以降、振出銀行であるBanco de Chileのシステムエラーで決済ができない状況が続いていました。このエラーを、わずか2ヶ月の間に、たった8回の電話, 2回の店頭訪問, 46回のメールやりとりの末に、Banco de Chileは解決して下さいました。さすが、チリを代表する一流企業。通信会社のentelなど足元にも及ばない、顧客を大切にする姿勢に感銘を受けた次第です。

f:id:kamenoseiji:20210128135215p:plain

webpayシステムエラー

 webpayのしくみ

webpayには、銀行口座からのデビット振出 (Débito) と、クレジットカード決済 (Crédito)、その他があります。日本のクレジットカードは受付けないこともあるので、私は主にDébitoを使います。支払いの手順は以下の通りです。

  1. 公共料金 (ここでは水道 Aguas Cordillera) 支払いのwebサイトにアクセスし、利用者番号 (Nº Cliente) を入力します。
  2. 請求額が表示されるので、webpayを支払い方法に選択して PAGAR (払う)をクリックします。

    f:id:kamenoseiji:20210128135220p:plain

    請求額を確認し、webpayを選択してPAGARをクリック


  3. 振出としてDébitoを選択し、銀行名とRUT番号(マイナンバーみたいなもの)を入力します。すると銀行のwebページに転送されます。

    f:id:kamenoseiji:20210128135225p:plain

    Débitoを選択し、銀行名とRUT番号を入力


  4. 銀行口座のインターネットパスワードを入力してログインします。

    f:id:kamenoseiji:20210128135232p:plain

    銀行口座のwebページにログイン


  5. 振出口座として当座預金 (Cuenta Corriente) を選び、digipassというデバイスに表示される6桁の番号を入力して「了解」(Aceptar) をクリックします。

    f:id:kamenoseiji:20210128135236p:plain

    当座預金を選択し、digipassに表示される一時パスコードを入力


  6. 登録してある携帯電話のSMSに一時的な8桁の暗証番号 (Clave Dinamica) が送信されるので、その暗証番号を次のwebページに入力すると、決済完了となります。

webpayのエラーと解決にいたるまで

2020年11月上旬までは上記のうち6.は不要で、5.までの手順で問題なく決済されていました。

ところが11月下旬以降、5.を実行するとエラーメッセージが表示され決済されなくなりました。指示されたコールセンターに電話で問い合わせると、「携帯電話の登録が必要」と言われます。しかし銀行の個人登録ページを確認すると携帯電話は登録済み。その旨を伝えると「携帯電話番号登録の書面を店頭に提出する必要がある」と言われます。


平日(水曜)に休みを取って店頭に行き、書面にて携帯電話の登録手続をすると、「来週月曜日以降にwebpayを試してみて」と言われます。しかし翌週になっても同じエラーが発生します。


担当銀行員 (Ejectivo de Cuenta) にメールで経緯をスクリーンショットと共に伝え解決をお願いすると、「最優先で取り組んでいる」とのありがたいお言葉を頂きます。


しかし2週間経っても音沙汰がありません(この間、数日おきに進捗を問い合わせるメールを送っています)ので、直接店頭に赴いて担当銀行員に会うアポイントメントを取付けます。再度平日に休みを取って、担当銀行員の目の前でiPhoneでwebpayを実演しエラーを再現させます。担当銀行員からは、「情報システムから48時間以内に連絡させるので待機して」というありがたいお言葉を頂き、自宅に戻ります。


もちろん48時間経っても音沙汰はありませんので、担当銀行員にメールで進捗を問い合わせると、翌日に情報システム担当者から電話が入りました。曰く、「インターネットパスワードを更新せよ」とのこと。言われる通りに新しいパスワードに変更しましたが、エラーは相変わらずです。この「xxxを設定して試してみよ」と言われる → 「xxxは設定済みで、試しても同じエラーが出る」というメールのやり取りを数サイクル、1ヶ月間にわたって繰り返します。


そしてついに2021年1月26日になって、5.の後にエラーが表示されず、SMSにClave Dinamicaが送信されるようになりました。この暗証番号を入力して、とうとう決済が完了できました。


一体何が解決の糸口になったのか不明ですが、まあチリではよくあることです。2ヶ月間のやり取りはほとんど無駄で技術のある人が調べてくれるまでの時間稼ぎにすぎない、なんて邪推をしてはいけません。解決して頂いたことに感謝して、心を穏やかにすべきでしょう。

 

webpayできない間の支払い方法

ちなみに公共料金を支払わないと容赦なく止められますので、決済エラーが出ている間の支払いはスーパーマーケットで行いました。スーパーマーケットにある端末で利用者番号を打ち込むと請求チケットが印刷されますので、それをレジに持っていくと現金で支払いができます。日本のコンビニ払いに似た仕組みがあって、電気や水道やインターネットを止められずに済みました。