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アルゼンチン紀行 (4) 20時間列車の旅

2024年3月26日 - 27日 アルゼンチン国鉄 Tucumán → Rafaela


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アルゼンチン国鉄の長距離列車に乗ります。寝台車 (camarote), 二等車 (pullman), 普通車の3クラスがあるのですが、普通車しか買えませんでした。約600 kmの距離を20時間かけて走るので、表定速度は30 km/hと遅いです。料金はわずかARS $7040 (1129円)。バスなら9時間, ARS $40000 (6700円) 程度なので安いだけが取り柄なのですが、 週2便だけの運行でこの料金では大赤字のはずです。はっきり言ってこの列車の存在意義がわかりません(だから乗ってみたかった)。

Tucumán駅に入線した列車と切符

指定席の502号車12番にはすでに家族連れが陣取っており、「うちら家族だから譲れ」と捲し立ててきます。仕方なく代わりの16番に着席。まあ、隣席がずっと空席で快適だったので結果オーライです。

普通車座席

 

定刻21h30mに発車。市街地を20 km/s程度でゆっくり進みます。市街地を抜けても速度は高々40 km/h程度の必殺徐行。これなら保線が適当でも安全、ということなのでしょうか。遅いので乗り心地は問題なく、よく眠れます。

草原の彼方に蜃気楼

7h38mに目覚めるとHerrera付近を走行中。相変わらず高々40 km/hの速度で平原を走ります。雄大な草原の眺めに圧倒されます。この広大な草原に太陽光発電パネルでも並べたら全人類のエネルギーを賄えるのでは、と思えるほどです。眺めがほとんど変化しないので、精神と時の部屋に閉じこめられた気分。Kindle読書に耽ります。
車内設備にはトイレの他、洗面台とウォーターサーバーがあって、歯磨きやペットボトル水汲みができ助かります。

Ceres駅の売り子

 

途中停車駅では飲食物の売り子がいます。Ceres駅でアイスバーを750ペソ (約120円)で買ってみました。
南に進むに連れて農地として利用されている割合が高くなり、大豆やトウモロコシ畑, それに牛の放牧が見られます。17h24mにRafaelaに到着し、降車します。乗ってきた列車の出発を踏切で撮影してから、本日の宿 Hotel Toscanoに向かいます。

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