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由無し事をたまに綴るブログです。

天文

忙しい人のための月食動画

最大食分時の月食 2021年11月19日に起こった(ほぼ皆既)部分月食を、72倍速タイムラプス動画で1分に収録しました。撮影地はチリ・サンティアゴで、欠けたまま夜明けを迎え西に沈みました。南半球で撮影したので、北半球にお住まいの方には逆向きに思われる…

マーラー交響曲第2番第2楽章普及委員会

同じマーラーでも交響曲第5番第4楽章に比べるとあまりポピュラーになっていない気がするので、推します。ALMA OSFの夜景と共にどうぞ。 www.youtube.com

2021-05-26 月没帯食@Santiago

2021年5月26日に起こった皆既月食。チリからは皆既とほぼ同時に月が沈む月没帯食となり、地上の風景と一緒に撮れました。 コスタネラセンタービルと月食

光害地でも狭帯域フィルターで輝線星雲撮影

STC Astro Duo-Narrowband Filter (狭帯域フィルター) を入手し、淡い輝線星雲を光害地のサンティアゴで撮影してみました。アタカマの澄んだ夜空での撮影には及びませんが、光害をカットして星雲の姿を捉えられます。 M 42 nebula, taken in Santiago

木星と土星の接近

2020年12月21日に、木星と土星が見かけ上0º.1の近くに並ぶ現象 (conjunction)が起こりました。この前後の、恒星を基準とした木星と土星の動きを写真に収めました。 上が北、右が東です。木星と土星を緑の線で結んでいます。

皆既日蝕2020年12月14日観望記

2020年12月14日の皆既日蝕を観るために、Villarrica (ビジャリカ) に行った行程の記録です。COVID-19禍にあって旅行は容易ではなく、天気も不調で皆既日蝕は観れませんでしたが、部分日蝕は観ることができました。昨年の皆既日蝕の写真・動画を見たい方はこ…

自宅で観察するシャドウバンド

自宅で巣ごもりしていたら、リビングの壁でシャドウバンドを観ることができました。※微妙なので拡大して1080pで見て下さい。 Shadow Band at Home 20200503 ※より見やすい動画に更新しました。

皆既日蝕2019年7月2日

2019年07月02日にさくらblogに投稿した記事です。 2019年7月2日に起こった皆既日蝕の写真と動画です。観測地点はLa Serena空港近く、-29.91844 -71.206524 です。 皆既中のコロナ プロミネンス(紅炎)を強調 第2接触の動画 Solar Eclipse 2019 July 2, the 2…

観測プロポーザルは早く申し込んだ方が通りやすいのか?

観測プロポーザルの採択率は申し込み順と関連するのか、ALMA Cycle 5のプロポーザル1730件の統計をとって調べてみました。有意性は弱いものの、早い申し込みの方が採択率が高いことが分かりました。

How to align polar axis in the southern hemisphere

この記事は南半球での極軸の合わせ方を、職場の同僚向けに英語で説明したものです。南半球での合わせ方を説明していますので、北半球では逆センスになります。日本語での説明はこちらの記事をご覧下さい。 Figure 1, click to enlarge

金星・木星・水星が西空に集合

金星・木星・水星が西空に集合しています。南半球からだと黄道が立っているので見やすいです。昨日の金星・木星の最接近は曇り空のために見逃しましたが、1日後の今日は晴れて見えました。右下に写っているのは隣のアパートです。 オリジナルの写真では木星…

LRGB合成に挑戦

R60フィルターを入手して、天体写真のLRGB合成に挑戦してみました。まぶしい天の川に埋もれる淡い散光星雲を写し出すのに効果的です。手作業でやるのが嫌いな怠け者ですので、スクリプトで自動処理できるようにしました。

星景写真に適した広角レンズ SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

画角98°.0の広角レンズ SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS *1を、主に天体写真用にFujifilm X-M1の交換レンズとして2016年1月に購入し、3ヶ月ほど使用しました。優れた性能にもかかわらず37,800円(チャンプカメラにて)という手頃な価格で、満足しています。画角が…

撮像素子が狭いなら、モザイク合成すればいいじゃない

天体写真に限った話です。一般向けの内容ではありません。撮像素子単位面積あたりの値段で比べると、APS-Cサイズが最もコストパフォーマンスに優れているので、高価なフルサイズデジタルカメラを買うよりAPS-Cサイズでモザイク合成すればよい、というお話で…

星像を歪ませる大気揺らぎ

星が瞬いて見えるのは、大気の屈折率が一様でないために、星から届く光の波面が揺らいでしまうからです。この揺らぎのことを、シーイング (seeing) といいます。望遠鏡に取り付けたデジタルカメラで動画撮影して、波面の揺らぎを実感できます。以下の3つの動…

ソフトウェア彗星追尾機能を実装

天体写真コンポジットスクリプト imageSynth.R に、彗星のような移動天体の追尾機能を追加しました。今話題のLovejoy彗星 (C/2014 Q2) の撮影などに効果的です。

全周魚眼レンズMADOKA

安原製作所の全周魚眼レンズMADOKAを購入し、ALMA OSFでの運用の合間に天の川の写真を撮ってみました。写真解説付きのページはこちらです。Fujifilm X-M1との組合せで、ISO1600, 2分間の露光で黄道光まで写ってくれたので満足です。 最初は「魚眼レンズだか…

七夕の夜の土星食

チリ時間で7月7日の晩に土星食を見ることができました。自宅から撮影した写真はこちらです。 http://kamenoseiji.sakura.ne.jp/SaturnEclipse20140707/潜入時の動画はこちら 出現時の動画はこちら今年(2014年)は土星が白道近くにあり、ほぼ毎月土星食が起…

アタカマの星空

チリ北部・アタカマ高地にあるALMA望遠鏡のOSF (Operation Support Facility: 標高2900 m) に出張した際に、天体写真を撮ってきました。こちらのサイトで天体写真をまとめています。http://kamenoseiji.sakura.ne.jp/Astrophoto/新月の頃で夜空が暗く、澄ん…

天体写真コンポジットスクリプトを作成

複数枚の画像を重ね合わせて平均化し、画像のS/N(信号雑音比)を向上させるコンポジット処理を行なうRスクリプトを「imageSynth.R」作成しました。GitHubで公開していますので誰でもコードを見たりダウンロードして利用できます。 https://github.com/kamen…

2014年4月15日の皆既月食

サンティアゴからは皆既月食の一部始終を観測できました…といいたいところですが、皆既が明けて部分月食になったところで眠かったので「もういいか」と撮影をやめました。月食の概要はNASAのサイトが詳しいです。月の側のにある明るい星はスピカです。ほぼ地…

ポラリエで楽々観望と天体写真撮影

Vixenのポラリエを入手し、使ってみました。ポラリエは地球の自転に合わせて天体を追尾してくれる赤道儀です。望遠鏡の視野に導入した天体が日周運動で逃げないので、観望が楽になります。また、天体写真を長時間露光しても流れずに星が点に写ってくれます。…

昼間の金星

太陽と金星の同時撮影に成功しました。肉眼でもはっきり見えました。金星は輝度(単位立体角あたりのフラックス密度)でいえば月より明るいので、十分に解像度が高ければ青空の中でも写るはず…です。写真をクリックして拡大してご覧ください。

水星は南半球で見つけやすい

東方最大離角間近の水星を見ることができました。明るい金星や土星が目印になるので見つけやすいです。コペルニクスは生涯水星を見ることがなかったと言われているので、こんなに簡単に見つけられて申し訳ないくらいです。日本に住んでいたときに水星を見る…

うるう秒の改廃に関する意見の表明

天文学会のメーリングリストで「うるう秒の改廃に関するご意見の募集」が回ってきました。 ITU(国際電気通信連合)で協定世界時(UTC)とうるう秒の問題が議論される中、IAU Division A でもWorking Group が結成され、 議論が行われています。 UTCは、国際原…

幼稚園で土星観望会

何かの縁で、7月20日にS幼稚園の園児たち約40人に望遠鏡で星を見せることになりました。幼稚園児がまとまって夜間に望遠鏡で星を見る機会は、年に一度の「お泊まり保育」に限られます。対象天体はもちろん土星。曇りとにわか雨の合間にわずかに晴天がのぞく…

森田耕一郎さんの思い出

森田耕一郎さんの訃報にショックを受けた。森田さんは国立天文台チリ観測所教授として、ALMAのソフトウェアやデータ解析システム開発のためサンティアゴに赴任していた。報道によると、自宅アパートの近くで倒れているところを発見され、搬送先の病院で死亡…

リモコンを使って日食観測グラスを簡易チェック

5月21日の金環日食、6月6日の金星の日面通過など、多くの人が太陽を観察する機会が迫っています。肉眼で直接太陽を見ると失明の恐れがありますので、「太陽グラス」を使って減光し眼を守ることが大切。黒い下敷きや写真ネガフィルムなどでは不十分で、ちゃん…

金星が大きく見えるようになってきました

金星が大きく見えるようになってきました。口径6cmの小さい望遠鏡でも、三日月のような形がはっきりわかります。この後もどんどん地球に近づくとともに見かけの大きさは大きくなり、今月末に最大光輝を迎え、6月6日には地球に最接近、つまり太陽-金星-地球が一…

金星・月・木星が並びました

夕景に金星・月・木星が並びました。写真をクリックして、ぜひ「オリジナルサイズを表示」(写真の下にあります)してご覧下さい。昨日の写真と比べると、1日で月がどれだけ動くか分かります。 3天体をクローズアップ。月の欠けている部分も地球照で見えていま…