チリでiPhoneを手に入れるには
2020年1月26日追記:この記事は2013年に経験した記録です。現在(2020年)は状況もだいぶ変わり、MacOnlineで購入したSIMフリーiPhoneと、Claroのモバイル回線契約を利用しています。Claroでの契約は外国人でもRUTさえあれば店舗で簡単にできました。
かなり面倒な手続きを経て、やっと妻のiPhoneを手に入れることができました。携帯電話会社(entelを利用)の窓口は、「**が無いから今日は手続きできない、用意してまた来てね」が常套句で、しかも「**」の必要なものは担当者が代わるたびに毎回言うことが変化します。「面倒なことはしたくない」と、その場しのぎのいい加減なこと言う担当者が普通なので、やりとりする時間は無駄です。必要なものを揃え、かつ権限と責任のある担当者を相手にする、というのが必要条件です。
用意するもの
- RUT(身分証明書)
- 銀行口座(チリ現地の銀行)、および銀行口座の残高証明
- iPhone本体購入の現金(クレジットカードでもOKだが、ダメと言われることがある)
- 加入したいプランを印刷したもの
- 運(責任のある担当者を引き当てる運, 操作中にentelのシステムが障害を起さない運, クレジットカードの通信がうまくいく運, 止めていた自転車を盗まれない運)
- スペイン語のコミュニケーション能力(のある人の手助け)
- 忍耐力
「**が必要」と言われたが、結局いらなかったもの
- 住民登録あるいは住所に住んでいることの証明(ケーブルTVの請求書とか)
- 銀行の小切手
- チリ銀行のクレジットカード
時系列のやりとり記録
Trial 1
entelのwebサイトでiPhoneを売っている店舗を検索。自宅近くのFalabella (チリの百貨店)にショップがあることが分かったので妻と行ってみる。店員に「チリでの住民登録カードがないと売れない」と言われて撤退。
Trial 2
職場の秘書さんに相談したところ、「住所に住んでいることの証明はケーブルTVの請求書でOK」ということをentelに確認してくれた。勤務先近くのentelショップに一緒に行ってもらう。「この店ではiPhoneは初期費用無料のプランでしか契約できない。初期費用を払い、毎月の支払を安くするプランは、もっと大きいentelショップに行く必要がある」と言われて撤退。
Trial 3
指示された大きいentelショップに行く。銀行口座を見せろと言われるので、RUTと銀行のキャッシュカードを提示。「うちのシステムでは、このカードで口座の確認ができなかった。口座の残高証明を持ってこい」と言われて撤退。
Trial 4
職場近くの銀行窓口で口座の残高証明を発行してもらい、再度entelショップへ。「この残高証明でなく、銀行の小切手が必要」と言われて撤退。店を出ると自転車が盗まれていて大ショック!
Trial 5
小切手を持って再々度entelへ。「小切手はなくてもよい。ATMが印刷する残高証明が必要だから、ATMに行ってまた来てくれ」と言われる。ATMへ行って戻るとショップのシステムがダウンしたとのことで2時間待たされる。復活したところで回線の契約は無事終了。SIMを渡され「chao!」と言われる。
「あれ、iPhoneは?」
「ああ、そうだっけ。iPhone 4Sでいいの?」
「iPhone 5って最初に言いました」
「OK。じゃ、iPhone 5の代金279,990ペソね」
クレジットカードでiPhoneの代金を決済しようとするが、通信で決済がNGになる(ここ、通信会社だよね?)。担当者いわく「このクレジットカードは日本のもので、チリで発行されたものじゃないから、うちでは扱えない」とのこと(そんなことを言われたのはentelが初めて、他の店では決済できている)。では、小切手で決済ということになったが、小切手を書いて渡したところ、担当者が何やら電話をかけてどこかの部署と話した揚げ句「この小切手では決済できない」といって小切手を破棄する。「現金なら受付けるけど」というが、そんな大金危なくて持ち歩かないし、チリでは1日に20万ペソしか引き出せないので、結局この日は撤収。SIMだけを持ってとぼとぼ帰る。