カリブ海航海記:Jewel of the Seas : 楽できる船旅
クルーズ船の旅について
クルーズ船は移動するホテルです。衣食住と移動がセットなので本当に楽です。幼子のいる家庭にとって自動車事故のリスクが皆無*1ですし、盗難や犯罪のリスクも小さい*2ので安心です。海への転落事故はときどき発生していますが、自己管理できるリスクです。沈没などの海難事故もありますが、列車事故よりリスクは小さいそうです。
クルーズ船を運航する会社はいくつかあります。私たちはカリブ海に行き先を決めていたので、自然とRoyal Caribbeanを使いました。予約はwebサイト(米国・英語)で行ないました。ここのwebサイトは不安定で、すぐに「Sorry, we're on vacation」という具合のエラーメッセージで処理がご破算になります。MacのSafariだと相性が悪いようで、Fire Foxだと比較的アクセスしやすかったです。前述のようにCancellation policyは利用者側に負担を強いるものになっているので、日程・旅程・部屋(変更は不可。一度キャンセルしてから再予約する必要があるので、多額のキャンセル料を取られます)など慎重に選びました。出港地までの航空券も同時に予約を確定しておく必要があります。
ディナーの食事時間やexcursion*3は、予約を決め決済したあとにwebサイトで予約できます。出港の3日前までにOnline check-inを済ませ、乗船用の書類と荷物用タグ(PDFファイル、プリントアウトしておく)を受けとります。
乗船手続
私たちのクルーズは出港時間が20h00mで、チェックイン時間が13h00m - 19h00mでした。少し早めの12h15mに港に着くと、すでに乗船が始まっていました。荷物タグを付けたスーツケースをポーターに預け、チェックインカウンターに並びます。到着が早めだったためかあまり待たずに済みました。
プリントアウトした書類提出し、パスポートを見せ、同意書にサインするとSeaPass Cardを受けとります。このSeaPass Cardは乗船券・部屋のカードキーであると共に、寄港地での身分証(乗船時に写真を撮られPhoto IDとして機能する)や船内クレジット(有料の飲食物やサービス、excursionの予約など)と機能するもので、常時携帯するべき重要なものです。プラスチックの磁気カードで、海水に濡れても大丈夫でした。慣れた人は携帯用カードホルダーで首から提げていました。
さらに子供たちは迷子対策のタグを手首に着けられます。
乗船前に記念写真を撮られます。写真は船内や寄港地でも適宜カメラマンによって撮影されます。撮影自体は無料ですが、あとで船内の売店付近に展示され購入することができます。私たちは買いませんでしたが。
5階へ昇るエスカレーターに乗り、いよいよ乗船です。チェックイン時間より早い時間でも乗船でき、客室には入れませんが11階のWindjammer Cafeで昼食を摂ることはできます。プールで泳いでいる人もすでにいました。
Jewel of the Seas
Jewel of the Seasは2004年に進水した、排水量90,090トン、2,502人乗り、13階建ての客船です。Royal Caribbeanにとってはやや古い型ですが、8日間の航海を快適に過ごせるよう工夫されています。
客室
料金の高い順に、Suites, Deluxe, Balcony, Outside, InteriorといったStaterooms (客室) があります。私たちは最も安いInteriorにしました。どうせ客室にいるのは主に寝る時間で海洋の眺めは暗いですし、Balconyで子供の転落リスクを増やしたくないからです。船酔いのことも考えて、なるべく船の重心に近い4階のDeckにしました。
Interior Stateroomは14m^2で4人家族には狭いと思いましたが、ダブルベッド2つの上に子供用のロフトベッドをセットしてくれたので、寝るときに特に狭くはありませんでした(ただし4歳の息子は転落の危険があるとかでロフトは使えず、添寝です)。
ベッドの他にソファとテーブル、それにデスクにもなる鏡台があります。収納はスーツケースがそのまま入るクローゼットの他に小物用の棚が多数。パスポートなどをしまえる金庫もあり、よく設計されています。ハンガーがたくさんあるので便利です。クローゼットの中には救命胴衣も設置されています。
バスルームはシャワーとトイレだけ。狭いスペースによく考えて配置されています。タオルは十分に設置され毎日交換されるので不足はありません(プールや島では別途タオルを借りられる)。便座が高くて子供にはちょっと不便ですが。
電源は110Vで日本と同じプラグ型。インターネットはWiFiが有料(1日あたり20ドル)でありますが私たちは使いませんでした。テレビは今どき珍しいブラウン管で嵩高く、はっきり言って邪魔でした。
毎日2回部屋の清掃が入り、客室はとても清潔に保たれ快適でした。窓がないInterior Stateroomでも、狭いと思ったらpublic spaceに行けば広々としているので、特に窮屈には感じませんでした。
食事
4階・5階のmain diningと、11階のWindjammer cafeがあります。main diningは決まった時間に着席しコース料理を摂るフォーマルなレストラン。一方Windjammer cafeはビュッフェスタイルで自由に食べ物・飲み物を摂れます。どちらも料金に含まれていて追加費用は不要です。また、どちらで食事を摂るかは自由です。
私たちは主に朝食・昼食はWindjammer cafeへ、夕食はmain diningへ行きました。毎日メニューが変わるので飽きることはありません。食べ放題ですし、main diningのコース料理も「Starterを2皿」とか「Main dishを2皿」とか注文できます。Windjammer cafeにはデザートコーナーもあり、ソフトクリームマシンもあります。従って自制心がないと太ります。
これらの他に有料のコース料理を注文できるChopsGrilleとかPortofinoもありますが、私たちは行きませんでした。また、飲み物は水・コーヒー・お茶・ジュースなどのソフトドリンクはフリーです。ビールやカクテルなどが飲める有料のパッケージもありますが、私たちは頼みませんでした。
娯楽施設
- プール:メインプール, 子供用プール, Solarium の3つがあります。メインプールとSolariumは海水です。Solariumは子供不可の静かに過ごしたい人向けプールで、プールサイドのデッキチェアで本を読む人が多かったです。メインプールとSolariumには暖かいジャグジーがあり、温泉気分でリラックスできます。子供用プールにはwater sliderがあります。15歳以下限定なのですが、6歳未満の子供は大人が一緒のルールなので私も滑りました。長女はとにかく暇さえあればプールに行きたがりました。航海日は船全体が揺れるので、波のプールと化すところがまた子供たちには面白かったようです。
- ミニゴルフ:最上階の13階にあるパターゴルフです。子供は数回で飽きたようです。
- 託児所:子供を時間限定で預かってくれます。おもちゃやぬりえがたくさんあるので、子供たちは積極的に行きたがりました。親も預けている間はのんびりできるので、ありがたいサービスです。
- ウォールクライミング:航海日だけのサービスです。クライミングシューズやハーネスなどの道具は無料で貸してくれ、専任のスタッフがサポートしてくれます。娘と私が挑戦しました。
- 劇場:様々なショーがありましたが、私たちはブロードウェイ風のミュージカルオムニバスを1回観覧しただけでした。テンポが良く質の高いショーですが、疲れもあってウトウトしてしまいました。
- ゲームセンター:エアホッケーやレーシングゲーム、クレーンゲーム等があります。最初にSeaPass cardに20ドルほどチャージし、プレイするたびに1.25 - 1.45ドルを費やします。バイクに乗るレーシングゲームが子供たちに人気でした。
- その他:多数のラウンジ, SPA, 図書館, 映画館, バスケットボールコート, 卓球台など、退屈させない施設がたくさんあります。でも何よりの贅沢はデッキチェアに寝そべり海洋を眺めながら「ねこ将棋」を打つことでした。
イベント
- Bon Voyage Party:出港日の夜にプールサイドでダンス。子供たちが楽しんでしました。
- Formal Dinner:2晩ほどドレスコードがformalと指定されました。まあ、ネクタイを付けていれば大丈夫。子供たちは入学式のときの格好をさせました。また、smart casualという日もあり、子供たちは浴衣でOKでした。
- タオルアート:ベッドメイクの際に、動物を模ったタオルアートが置いてあることがあります。
26日には4階centrumでタオルアート講習会もありました。
- クリスマスイベント:24日の夜に4階centrumでダンスや紙吹雪や風船シャワーの余興があり、妻と娘が楽しんだようですが、息子と私は寝ていました。