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パタゴニア旅行記:Torres del Paine

パイネ国立公園にはいくつものトレッキングコースがあり、急峻な山峰や、それを削った氷河や、氷河が造った湖など絶景を享受できる場所です。子連れの私たちは、1日だけのツアーでパイネ国立公園の触りを見て回っただけですが、それでも素晴らしい自然を満喫できました。


Ruta Chileのfull day tourに申込みました。7:30にホテルまでバスが迎えに来てくれるはずが到着したのは8:00頃、といのはチリならでは。いくつかのホテルに寄って乗客を迎えてからPaine国立公園に向けて出発です。途中Cerro Castilloという村の土産物店に寄り、ここで娘は毛織りの帽子を買っていました。

パタゴニアらしい荒野では途中で牛の群れを追うカウボーイや、nandú, zorro, guanacoなどの動物を見ることができます。動物を見つけるたびにバスが停まって写真を撮らせてくれます。


Ñandú (英語だとRhea。ダチョウに似た飛べない鳥)


Zorro (キツネ。怪傑ゾロの語源でもあり、だからかいけつゾロリはキツネなのですね)


Guanaco

Lago Sarmiento (サルミエント湖)の展望台でも写真撮影のために停車。旅行者のニーズに応えた運行です。

国立公園のゲートで手続きのために停車して地図を受けとります。この日はなぜか入場料は無料でした。すでに氷河を持つTorres del Paineの峻峰が雲間に見えるようになり、近付くにつれ巨大な容量として視界を圧倒します。

バスはSalto Grande近くの駐車場に停まり、ここから15分ほど歩くと Lago Nordenskjöld と Lago Pehoé との間にある滝観台です。Torres del Paineの尖峰を一望できる素晴らしい場所…わずか1時間の滞在があっという間で、すぐにガイドさんからバスに戻るよう促されます。

Pehoé湖
滝観台からバスで20分ほどでLago Pehoé の小島にあるホテルHosteria Pehoéのレストランで昼食。湖水に映る奇峰を眺めながらの食事は、他では得難い体験です。余裕があるならこのホテルに滞在してのんびりしたいものです。

Grey湖
バスが次に向かうのはLago Grey。ここはGrey氷河のターミナルモレーン (端堆石堤) が作った氷河湖で、モレーン上からGrey氷河を眺めることができます。駐車場からモレーンまで15分ほど歩くと、氷河湖に浮かぶ氷山とその向こうにTorres del Paineの秀峰、それにGrey氷河が見えてきます。

モレーンは見た目以上に広大で、途中まで行ったところで時間切れで引き返さざるを得ませんでした。日程に余裕があれば、Grey湖を船で渡って氷河近くまで行くクルーズを楽しむのも良いでしょう。


Milodón洞窟
バスの発車時間に間に合うように急いで駐車場に戻り、Lago Toro湖畔を経てCueva del Milodón (ミロドン洞窟)へ。

ここは巨大ナマケモノMilodónをはじめ15,000年前に絶滅した動物の遺骸が多数発見された場所です。洞窟はかつて海蝕で砂岩層が削られた地形が隆起したもので、風雨にさらされずグアノで保護された遺骸は良好な保存状態だったそうですが、残念ながら遺骸はすべてヨーロッパ人が持ち去ってしまい(Museum für Naturkunde, Berlinに毛皮が展示されているらしい)、ここには複製があるだけです。それでも礫岩でできた洞窟の岩肌は興味深いものでした。

バスはPuerto Natalesに戻り、それぞれ乗客のホテルまで送ってくれます。Viento Patagonicoに戻ったのは18:00頃でした。1日が短い時間に感じられるてんこ盛りのツアーでした。Paineはもっと時間をかけてゆっくり楽しみたい場所です。

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